ツボ
以前、音楽遍歴なんかをちょっと書いたけども、プログラミングする時には必ず音楽を聞いてる。これには良い面と悪い面があって、良い面は、特定の音楽を聞くとパブロフの犬の如くスイッチが入って、あまりやる気の無い時でも頭の中がプログラミングモードになる事である。悪い面は聞き入ってしまってプログラミングどころじゃなくなって手が止まってしまうことがある事だ。
このプログラミングのスイッチを入れる曲(アルバム)ってのがいくつかある。海外のアーティストだと以下だ。
- Blink-182(Enema Of The State)
- Doop(Circus Doop)
- Beirut(The Flying Club Cup)
- Vanessa Paradis(Vanessa Paradis)
- Deee-lite(World Clique)
- U2(The Best Of 1980 - 1990)
- Coldplay(A Rush Of Blood To The Head)
日本人だと以下だ。
- Mr.Children(Q)
- my little lover(evergreen)
- Rei Harakami(わすれもの)
- 矢野顕子(Super Folk Song)
- サンボマスター(サンボマスターは君に語りかける)
- Yuki(Powers Of Ten)
- The Yellow Monkey(Mother Of All The Best DISC 1)
様々なジャンルの物があるけども、実際は上記のアルバムではなくその中の特定の曲でスイッチが入る。例えば、Blink-182だとEnema Of Stateの中のDumpweedだし、DoopだとCircus DoopのYess!だったりする。洋楽は基本的に上がる系の曲が多い。ただ邦楽はほんと謎だ。Mr.ChildrenのQだと友とコーヒーと嘘と胃袋だし、my little loverだとFreeだし、サンボマスターだとふたり(二人は世界のためにバージョン)だし、Yukiだと長い夢だ。はっきり言って曲ごとに共通項は無い。なので何がトリガになってプログラミングのスイッチが入るのかはいまだに謎だ。
そんな上記の曲(アルバム)の中で唯一特別な物がある。それがThe Yellow Monkeyだ。これだけは他の物とはちょっとだけ違う。曲じゃなくてアルバム全体なのだ。このアルバムを通しで聞くことでスイッチが入る。と言うのも、なんていうか原点なのだ。俺のプログラミングの原点はThe Yellow Monkeyにあるんだと思う。他の曲は何気なく聞いてて見つけたスイッチの入る曲だったりするのだけども、The Yellow Monkeyだけは「初めて」プログラミングに打ち込んだ時に聞いていたのがイエモンだったから聞くと初心に帰るという効果なんだと思う。
サラリーマンになって1年目に月給は15万ぐらいだったのだけど、ローンで35万もするパソコンを買った。これが自腹で初めて買ったパソコンだった。学生時代は学校で98シリーズを触ってはいたのだけど、家にはパソコンは無く、就職して初めての給料を握りしめて頭金に5万入れて買ったのがIBMのAptivaだった。やっと買ったパソコンでやっていたのは当初はパソコン通信だったりしたんだけど、そのうちパソコンに慣れてきたところで買ったのがMSのVisualBasic2.0だった。なんか立方体の馬鹿でかい箱にVBの入門書とフロッピーが入ってて、それを喜々としてインストールして仕事から帰ると一心不乱にVBの勉強をしていた。その時に聞いていたのがイエモンなのだ。その後、VB4.0を買い、MS-Officeを買い、VBAを組んだりして仕事にも活かしていくんだけど、その当時聞いていたのがイエモンで、ちょうどその頃がイエモンの小規模ながらも全盛期と言える時期だった。ちょうどTRIADから移籍する前辺りかな。同じ時期にミッシェルガンエレファントがデビューした辺りで、TRIADのガイコツマークのCDばっか買ってた感じだ。
その後、イエモンは不遇な時期を過ごして爆発的に売れること無く解散するんだけども、その解散後に出したメンバーが選んだ曲が詰まった公式ベストアルバムがこの「Mother Of All The Best」というアルバムだ。正直、TRIADからファンハウスに移籍してからはあんまり聞かなくなっていくんだけども、その移籍前後の曲が詰まっているのがこのDisc1だ。なので、この1枚のCDの中に俺のプログラミング人生の原点とも言える時期の思い出が詰まっている。
そんなThe Yellow Monkeyなんだけども、こないだこのアルバムを聞いて不覚にも泣いてしまった。音楽を聞いて泣くという行動が久々で、無意識にしかもそれが他でもないThe Yellow Monkeyということでびっくりしてしまった。別にそんな当時の事を思い出した訳でもなく、イエモンに対してもそんな思い入れも無い。ただ単にプログラミングに熱中していた頃に聞いていたというだけのアーティストで、今まで聞いて泣くなんてことは一度も無かった。まぁたまたまなんだろなー、なんてその時は思ってたんだけども、先ほどプログラミングしながら聞いてたらまた泣いてしまった。こうなるともうミステリーですよ。なんで俺はイエモン聞いて泣くの?意味がわからない。
泣くポイントは2箇所あって、7曲目の「Burn」と14曲目の「空の青と本当の気持ち」だ。「Burn」でうるっときて、そこから持ち直すんだけど、13曲目の「JAM」で再度うるっときて、そのまま「空の青と本当の気持ち」でドバーッっとくる。なんでじゃい、と思って再度その曲を単独で聞くんだけども別に涙は出てこない。1曲目から通しで聞くと7曲目と14曲目で泣いてしまう。プログラミングしてるので歌詞をじっくり聞いてる訳じゃないし、ほんとに謎。「空の青と本当の気持ち」のイントロのギターの時点で泣いてしまうのだ。
今までも聞いてたがそんな事は無かった。一時的な物なんだろうか。どうも無意識に変なツボに入ってしまっているらしい。